【USUMシングルS12】ハッサムジャラランガサイクル【最高2007】
TNクレタです。
S12でシングルレート2000を達成できました。
2000に乗ってからダブルをやっていて伸ばせていませんが、完成度に自信のある構築で久しぶりに2000に乗れてとても嬉しいです。
以下、構築の紹介です。
構築経緯
環境トップメタのミミッキュと、トップメガシンカの一角であるメガメタグロスに有利で、「剣舞バレットの圏内に入れる」という明快な構築コンセプトを得られるメガハッサムからスタート。
また、前期1位の方が「ジャラランガは結局ミミッキュじゃないと辛い」的なことを言われていたことと、環境のPTのフェアリー枠はほとんどがミミッキュであること。これらから、ハッサムを絡めてうまくミミッキュをいなしながらジャラランガを通す並びが強そうに感じたため、アイアンヘッドジャラランガを採用。この2体で、フェアリー枠がミミッキュ、もしくはいないPTに対して積極的にジャラランガを通すことを1つの大きな軸としました。
そしてハッサム自身は汎用的なサイクルパーツ兼抜きエースとして運用できるため、サイクル選出用のメンバーを採用。ここではハッサムと長期的なサイクルが見込めて炎にも強めなきのみカプ・レヒレと、先発ステロ撒きやストッパー運用が可能なタスキ霊獣ランドロスを迎えました。
ここまでをメインの選出とし、弱めなボーマンダ軸への解答と、高めのSからの削り性能を残りの2体に求めることに。
そこでジャラランガが呼ぶコケコレヒレにそこそこ強く、ミミッキュを呼び、周りとの相性補完も良いと色々噛み合っているチョッキアーゴヨンと、ガルーラやクチートへのメタと受け回しへの崩しの一角となれるみがわり霊獣ボルトロスを採用し、構築が完成しました。
コンセプト
ステルスロックや上からの削りによるダメージレースを行い、誰かの一貫を作って、サイクル下の積みによる全抜きを目指す!
個別紹介
H-BD両方面の耐久を効率的に実現するため特化
B-A216のじしんを2耐え
D-C222のシャドーボールを高乱数2耐え
S-4振り抜き、S1下降準速抜き
A-無振りに対して、ステロ+メガ前へのはたき+Xへのバレットが確定(ステロを撒けていれば、はたきを選択することで後出しさせない)
有名で綺麗な調整です。自分はAラインから考えましたが結果的には同じになりました。(Aラインに関して一番よくあるシチュエーションは、初手vsで冷B→ステロ、次ターン投げ。ここでもしゲッコウガが冷Bを撃っていればバレットで縛られており、安易な手裏剣は起点となるためリザ―ドンに引く。これがそこそこあります)
現環境で特に動きやすい型だと感じています。とんぼがえり自体は非常に使いやすい技ですが、悪技が欲しい場面のほうが多く、自信さえあれば釣り出しすればいいです(そんなにできないけど)。
はたきおとすはの遂行速度向上に加え、どろぼうと違い取り巻きで多いへの最低限の妨害となります。またこの構築はが受かっていないため、スカーフを叩いて他のポケモンでも縛れるようにできるこの技は非常に重要です。準速テテフはハッサム以外のポケモンが全員抜いており、ハッサムのはたきおとす+ランドロスのじしん、ジャラランガのアイアンヘッドで倒すことが可能。サイキネを受け続けることによるDダウンが怖いため、テテフにはなるべくこの動きを目指し、早めにはたきを撃つことを意識していました。
このポケモンを運用する上で一番重要なのは、やはりバレットパンチの火力を理解してプランを立てることだと思います。どの指数から落ちるのかを記憶しておき、簡易的に計算して抜きのプランを考えていました。この調整では無振りが剣舞バレットで、無振りが剣舞バレット+ステロで、無振りが剣舞バレット+ステロ2回で大体落ちます。
ミミッキュが皮さえ剥がせば処理できるという点も強く、ステルスロックと合わせるととても運用しやすいメガシンカポケモンだと思いました。
S-準速抜き抜き、同族意識で最速
A-ABをアイアンヘッドで高乱数2発、A1上昇アイアンヘッドで無振りを15/16の一発
C-余り、ブレイジングソウルビートで無振りをステロ込みで15/16の一発
への抵抗を示すアイアンヘッド搭載のジャラランガです。ミミッキュへの引き際にみがわりを貼り、アイアンヘッドで皮を剥がす→怯めば2発で処理、怯まなくても積まれていない状態でハッサムへ引け、2サイクル目で有利な択となる。この流れを理想とします。最速ミミッキュは話が変わりますが。
AS配分にしても指数はドレインパンチ<スケイルノイズなので、Cに振ることは瞬間火力の上昇に繋がります。そのため、Aを最低限確保して残りをCに振りました。
ミミッキュの上を取るためのS補正は確定として、むじゃきかせっかちかはなかなか難しい問題です。下降分が少ないのはむじゃきですが、の変幻冷Bが超高乱数耐えから中乱数となります。しかしせっかちにするととの殴り合いが厳しくなります。今回はゲッコウガ対面で無理をしないことにし、むじゃきとしました。
特性もまた悩みどころで、の滅びの歌やの吠える、スカーフを考慮するとぼうおんも魅力的なのですが、今回はを見てもらう必要があったのでぼうだんとしました。に打点がないのが残念。
正直本当に火力がありませんが、低耐久ポケモンをドレインパンチで、高耐久ポケモンをみがわりでいなすことでどうにかできている気がします。再生回復持ちが無理なので(ドレインパンチではHB輝石を押しきれない)、後述のランドロスの毒盛りやハッサムのはたきおとすが必要です。一般的な型とはまた違う癖の強い型ですが、十分エースとして運用可能だと思いました。
勿論ミミッキュやテテフ入りだとしても毎回出せるわけではありませんが、やはりこのポケモンは選出できなくては始まらないと感じました。かつてはフェアリー枠の選出誘導と言われていたのが、今や「フェアリーがいるから選出が切れる」というこちら側に不利な要素となってしまっています。フェアリーが選出されるかはプレイヤーによるので、選出されれば五分、選出されていなければeasywinとするためにも、選出画面で臆せずに選出できることは非常に重要だと感じました。これは話題になったステルスロック搭載の型も同じだったのかなと思います。
H-4n、S-準速抜き抜き
信頼している水枠のカプ・レヒレ。鋼とのサイクルが非常に強力ですが、ハッサムももれなく相性が良いです。今回はミミッキュに対して皮剥がし/挑発の選択権を持てる最速にしました。など、このポケモンのS上昇の恩恵を感じられる対面は非常に多いです。
技はを相手にできる瞑想挑発です。個人的にこの構成が一番使いやすいのと、最速にすることでの上から挑発を撃ったり、遅いの上から瞑想で詰める動きができるため強力です。しぜんのいかりはほとんど使ったことがないので入れていませんが、Sをがっつり上げているので使いやすいかもしれません。
注意したいのは、HCレヒレと同じくの受け性能があまり信用できない点。ミズZと違い負荷をかけることができず、2サイクル目以降は不利になるため早めに決めたいところ。またへの切り返しも難しいです。動かし方をよく覚えて使いたいポケモン。
S-ポリゴンZ意識で最速
BD-DL対策
H-余りで8n-1
汎用性抜群のタスキランドロス。ほぼ必ずステロを撒いて展開できることがこのPTに噛み合っています。安定こそしませんがへのストッパー運用も可能。選出率はダントツでトップです。
調整が割と雑ですが、大爆発を切っているためAに振る意味はないと考えました(に対して等倍じしん+ハッサムの半減バレットで確定など、連携を鑑みても充分です)。そのためHSベースで調整することにして、に少しでも安定するようにDL対策をしました。耐久指数は大して変わらず、冷Bやめざ氷でタスキが発動するかによってC振りを読める可能性があるというちょっとした恩恵があります。(Hを落とす弊害として最大のものは、A177の冷Pが乱数に入る=ステロを撒けず落ちる可能性がある点。しかしこれはDLと比較すると遭遇率は低いです)
大爆発を切って入ってきた技はどくどく。このポケモンに毒を仕込むのが個人的に好きで、のサイクルを有利にしたり、に対して完全な出し負けを防げる点の評価が非常に高いです。
ランドレヒレ鋼は自分の中でも特に使い慣れた形なので、使っていてとても楽しい並びです。
S-メガボーマンダ意識で最速
D-C197の悪巧みデンキZ耐え
C-余り
PTの遊撃手。レヒレハッサムに一貫する電気やハッサムを縛る炎を耐性受けしたり、高いSから広い技範囲で削りを入れることができます。自然との縛りルートを得られる点もGOOD。
技構成はを飛ばせる流星群、ウェーブで確定数が変わる例が見つからなかったのでヘド爆、の変幻冷Bを耐えて下から飛ばせる大文字、を呼ぶタイミングで撃つ蜻蛉。蜻蛉は流星のCダウンリセットやスカーフ偽装でも使えます。
最初はジャラランガを見て出てくるに後出しできるようにチョッキで採用していましたが、アーゴを選出するとどうしても選出パワーがなくなりがちだったため、を受けるだけのような選出が多くなってしまいました。構築的には噛み合っていると思うのですが、もっと扱いに慣れないといけないと痛感したポケモンです。何回か変えるか考えましたが、選出圧力もあるポケモンなので悩みどころ。
H-16n-1
S-100族意識で最速
C-H197-D156、無振りを悪巧みめざ氷で確定
B-余り、A170のかげうちをみがわりが高乱数耐え
や電気にほんのり強く、上から大きく削りを入れられ、受け回しへの回答としてぴったりだったため採用しました。
ジャラランガとの役割分担やを意識してカクトウZではなくデンキZとし、きあいだまが欲しいわけでもなかったので、ラストの1枠にはふいうち空かしのみがわりを入れました。対でじゃんけんを展開したり、を確実に潰したり、加速する前のと対面できたときに有利になります。構築で重たいもヘド爆さえなければ突破することが可能。使用感は非常にいい技です。
のSラインに170、172が体感増えていたことや、先制みがわりで天候・トリル枯らしができる点から化身フォルムも考えたのですが、Cに大きく努力値を割く関係上耐久が心もとないことや、みがわりが中途半端に読まれるのも微妙だと感じたため霊獣のままとしました。そもそもへの切り返しはできませんし。そのため軸を始めとしたトリパはレヒレの挑発で展開させない、もしくは枯らしてからこのポケモンを通すことを意識しました。
選出について
1.+ @1
ジャラランガが通っているPTへの基本選出です。ステロ岩石で起点を作って抜いていきます。
ミミッキュ、カプ・テテフがいるけど通したい場合には、前述のとおりハッサムを絡めて2回のサイクルで通すことを目指します。同様にスカーフドラゴンで止められそうな場合もハッサムを裏に置いて積みリレーの形でケア。初手ボーマンダの身代わりで負けが見える場合はボルトロスを置きます。
対雨・砂も元々厳しいためこの選出をすることが多いです。
2. + +
グロス軸やリザ軸に当てていく並び。ステロを撒いてヒトムやリザを消耗させていきます。ゲッコウガには比較的厚い選出で、強固なサイクルとなります。
リザYが読める場合には、レヒレの代わりにアーゴヨンを置いたり。
3. + +
マンダ軸、クチート軸に当てる。ボーマンダは選出濃厚。最終的にはボルトの一貫を取ることになりがち。
何故かカバルドンはほとんど来ないので安心できる。
4. + +
ミミッキュがいない純正気味の受け回しにする両Z選出。
ジャラランガはドヒドイデとエアームドが微妙で、ボルトはラッキーが微妙なので、選出を見てからどっちを通すかを決める。ヤミヌケは初手ボルトから入って、メガする前にヤミラミを流し、ステロを撒く。守るはともかく猫騙しは負け。
受け視点だとアーゴ、ボルト、ジャラと受けル破壊ポケモンだらけに見えるので、選出は読みやすい。結果的にレヒレやハッサムが通せたりもする。
重いポケモン
メガフシギバナ:非常に重たい。モロバレルのようにボルトロスで誤魔化すこともできない。たとえレヒレがいたとしても強引にジャラランガを通すようにします。勝率は低め。
メガミミロップ:交代から受けることが基本的にできない。それぞれ一発は耐えるので、強引に蓄積していくことが必要。ジャラランガが出せるならあんまり問題ない。
カプ・コケコ:電気を止める3体に対してめざ氷が通るうえ、アーゴヨンで受けてもボルトチェンジで蓄積させられるため不利な択になりがちです。後手にならないよう立ち回りつつ、ハッサムのバレットで縛るルートを通したい。
アゴギャラ():どちらも積まれると厳しい上、この2体のリレーの形に対応できません。ギャラ対面でジャラランガを先に展開したいところですが、爆発ランドの展開を防ぐことができないため、初手爆発からアーゴを出されたりするとお手上げ。
バトンタッチ:対策ができていない。どこかにほえるを差し込みたい。
所感
結果的にハッサムを除く5体が最速で、全員が準速ミミッキュの上から行動ができるというPTになりました。ミミッキュを誘いながらに隙を見せないという点や、PTに1体はいる低速崩し要員に一方的にやられないというのはうまく環境にハマっていたかなと思います。速さは強さ。
しかし瞬間火力に乏しく、雑な技選択では一方的にやられてしまうことが多いのも事実でした。複数回技を撃って倒す都合上、脳内のダメージ計算のズレによるプランの崩壊が厳しいため、ダメージ計算は綿密に行なうようにしました。選出画面から対戦のストーリーを見据えるのも難しいですが、そこは鍛えていきたいところです。
構築の満足度は高いですが、上記の通りバトン系統への回答がほぼないのが気になっています。見えているバトンに勝てないのは構築の問題。
ハッサムの先制技による安定性と、先を読みながら詰めていく緊張感が癖になったので、もう少し煮詰めていきたいと思っています。